霧島蕎麦處かわぐちのほっとな一日

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zoom RSS 見ぬ叔父に捧ぐその5

<<   作成日時 : 2016/08/14 22:01   >>

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古式手打ち
霧島蕎麦處かわぐち
鹿児島県霧島市霧島田口2638−249
☎ 0995−57−4321
店主 川口穰
出身は北九州市八幡東区(旧八幡市立槻田中学校卒業)
おそばは練込以外全て蕎麦粉と水のみで打ち上げています。

昭和16年に支那で死亡。
旅好きで文学青年のような気がします。

見ぬ叔父に捧ぐ

軽籠(かるこ) 川口波丈

私の故郷といふのは遠賀川も下流に位して
芦屋に二里余を距てた山村で有るが
此辺一帯の部落は特に西瓜を産する
ことで名が現れて居る

にもかかわらず私は最早随分以前から、
その郷土の名産を好まなくなって
終わって居る。
それを母や兄は「お前が小さい時余りに
食べ過ごして今に食傷しているのであらう」
と冷やかす。

或はそうなのかも知れぬと自身でも考へるのである。
それ程に子童の時分の私は、西瓜が好物であり親の
仇でもあるかの様にむさぼり食っていた。

梅雨晴れの山野では未だ姫百合が匂ゎていてからりと
晴れ渡った好天の慈恵をえると、其処にも此処にも
小頭の西瓜共は生き生々と鮮やかな青さを目立たせている。
その後たらてら照りつける烈日が続いて、お百姓達の裸形が
見えそめる頃には、もう成熟して寝相の良くない悪戯小僧の
様に囲の外に大きな図体を転がりだす。
叔父の書いた文は解かり易く読みやすい。

次回に続く

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